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自室で椅子に座っているアルテナ。
その周りにクロエとキリカがまとわりつく。

三人は何くれとなくおしゃべりする。
かつてキリカも共に荘園で暮らしていた頃の話になる。
しばし昔話に興じる三人。主にアルテナの苦労話が続くのだが…

アルテナ「あなたたちは本当に手間がかかって……
 ……キリカ、あなたは昔から人のおさげを引っ張るのが好きでしたね……
 ……クロエ、あなたは昔から人の後を付いてまわるのが好きでしたね……
 ……二人とも何枚お皿を割ったか覚えていますか……

クロエはその頃の話を聞いているうちになんだか懐かしいような、
胸恋しいような気持ちになり…

クロエ「アルテナ、昔みたいに抱っこしてください」
アルテナ「えっ?」
クロエ「だめなのですか?」(まじまじ)
アルテナ「……クロエ」
クロエ「はい」
アルテナ「あなたはもう子供ではないのだから……はっ!」
キリカ(じい〜〜〜っ)
アルテナ「………………しかたありませんね」

ひょいっ!
クロエは素早くアルテナの膝に乗り、両手でアルテナの頭を抱きかかえる。

キリカ(はやっ!)
クロエ「こうしてるとまるで子供の頃に戻ったみたいです」
アルテナ「そうですか」
クロエ「ずっとこうしていたいです」(アルテナの額に自分の頬を押し付ける)
アルテナ「……わたしもですよクロエ」(思わずクロエの背に手を回し、引き寄せる)

キリカ(わたしも〜〜〜っ)

キリカのもどかしそうな視線に気づいて、アルテナは思わず微笑んだ。

アルテナ「あなたもいらっしゃい…」




『お膝抱っこ』

たまには子供に帰りたいお年頃。


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