『ふにふに』


アルテナはベットの端に腰掛け、クロエとキリカに寝物語を聞かせてあげた。
いつのまにか二人は安らかな寝息を立てて寝入っていた。
アルテナは二人の寝顔を見ているうちに、なんだか暖かいものが胸に溢れてくるのを感じた。
ついついクロエの頬に手を伸ばし、人差し指でつついてみる。
ふにふにだ!
キリカの頬もつついてみる。
ぷにぷにだ!
アルテナは面白くなって、交互に二人の頬をつついたり、なでたりした。
もし今二人に目を覚まされたらどうしよう。
言い訳はできない。
でもやわらかくて暖かい頬の感触を思いのままに楽しむのは今しかない。
起きている時にこんな風にしたら、クロエはともかく、キリカは恥ずかしがって物凄い勢いで逃げていってしまうだろう。
クロエにだったら…倍返しされそうだ。…いや、それはそれで。いや、でもそれは…… … ……プシュ〜
…やはり寝ている今しかない。

ふにふに……ぷにぷに……ふにふに……ぷにぷに…………

どきどきしながらもしばらくして満足したアルテナはそっと立ち上がり、部屋を辞した。

翌朝。

クロエ「アルテナ、おはようございます! ……クスッ」
キリカ「アルテナ、おはようございます… ……(クスッ」
アルテナ「二人ともおはよう」(なぜ? なぜわたしをそんな楽しそうな目で? …? …!? ……!!!)


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