『冷眼殺手と戦うクロエ』


霧香がミレイユに残した手紙の文章は既に知られていますが、
クロエが冷眼殺手から霧香達を守るためにアルテナの許しを得ないで荘園から出かける時に
残した手紙の文章そのものは知られていません。
もちろん手紙の内容は、アルテナの心の中の声、
「愛しいクロエ。
 あなたの置き手紙を読みました。
 しようのない子。
 私はあの子とあの子の友達を台湾に誘いました。つとめを与えてみたのです。
 しかし台湾での事態は急変しました。予想を遥かに超えて激しく。
 あの子たちは毒虫の餌食になるかもしれない。
 ああクロエ、優しい子。
 いいでしょう。お行きなさいクロエ。
 私はいつでもあなたを見守っています」
から察する事は出来るのですが、正確な文は謎のままです。

……というわけで勝手にその内容を予想すると、こんな感じなのではないでしょうか。

「私はとても嫌な予感がしています。
 あの子とあの子のお友達に新たに与えられたつとめの話を聞いた時から、
 胸騒ぎが止まりません。
 毒虫……冷眼殺手。
 今のあの子ではまだ危ういかもしれません。
 私があの子の傍で戦います。
 黙って行く事をお赦しください。
 心配しないでください。
 必ず帰ってきます。私の大好きなアルテナ」


アルテナはクロエの強さを信頼しているので、
クロエが冷眼殺手と戦っても勝つとは思っていたでしょう。
でもそこはやっぱり親バカ。
きっと心のどこかでは心配だったと思います。
だからかどうかは分かりませんが、
荘園に帰ってきて眠るクロエを見るアルテナの顔がとろけてます(笑

余談ですが、「ノワールとなるための試練」「つとめ」という、
アルテナ達においては最も価値を置かれるところのものにおいて、
クロエはアルテナに必ずしも絶対服従というわけではなかったという事は、
クロエとアルテナの関係、ひいてはクロエの心、アルテナの心を知るうえで、
かなり重要なのではないかと思います。
自らの意志によって戦い、人を護るクロエ。
冷眼殺手の一件は、クロエが真のノワールになる道を確かに示しているなあと思います。

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