『お出迎え』




珍しく外出をしていたアルテナが戻って来る
その姿を見付けるとクロエは走り寄るが 後数歩の所で足を止め 両手を少し広げ 微笑む
抱き留める為に立ち止まっていたアルテナは問い掛ける様な眼差しを向ける

アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ

アルテナ
クロエ

アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ
「どうしたの?」
「アルテナ 私に抱き着いてください」
「・・?」
「私が帰って来るとアルテナはいつも抱き留めてくれます」
「だから私もアルテナを抱き留めたいの 良いですか?」
「・・・・倒れてしまうと怪我をしてしまいますよ」
「ちゃんと受け止めるので大丈夫です」
「アルテナ 走って来て抱き着いてください」(まぶしい笑顔)
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「アルテナ?」
「・・・・・・・本当に・・・大丈夫なのですか?」
「はい!」(まぶし過ぎる笑顔)

しばらく目を伏せて迷った後 覚悟を決め 軽く早足になり抱き着く
クロエはしっかりと抱き留めると一回転して勢いを削ぎ 抱き締める

クロエ
アルテナ
クロエ
アルテナ
「お帰りなさい」
「・・・ただいま」
「アルテナ お顔を見せてください」
「・・・・・・はい」

体を離し 少し戸惑いながら視線を合わせるアルテナをじっと見詰め返すと
クロエは満面の笑みを浮かべる

クロエ
アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ
「アルテナ 荘園の外はどうでしたか?」
「久々なので少し疲れました」
「では 疲れを取る為に膝枕をします」(笑顔!)
「・・あなたの元気な顔を見ていたら疲れが取れました だから膝枕はしなくても良いのよ」
「そうですか? ・・少し残念です」
「では 中へ入ってゆっくりとお話しを聞かせてください」

背中に手を添えられて促されるとアルテナは微笑み 家へと歩き出した






〜クロエにもう少し頑張ってもらった場合〜

クロエ

アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ

アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ
「では 疲れを取る為に膝枕をします」
「アルテナ いつも私が膝枕をしてもらっている木陰へ行きましょう」(歩き出す)
「・・クロエ あなたの元気な顔を見ていたら疲れは取れたので大丈夫なのですよ」
「そうなのですか?」(立ち止まる)
「ええ」
「・・・でも 私はアルテナに膝枕をしてみたいです」
「そして私の膝の上でお午睡をしてほしい ・・・ダメでしょうか?」(じっと見詰める)
「・・・・・・ダメではありませんが・・・」
「では 良いのですか?」(顔を輝かせる)
「・・・・・・・・・・・・はい」
「アルテナ 行きましょう」

クロエはアルテナの手を取ると木陰へいざなう

クロエ
アルテナ
「横になってください」(笑顔!)
「・・・・・分かりました」

クロエの膝にぎこちなく頭を預けると つながれたままになっていた手が視界に入る
当惑した様に視線をそらし 握っていた手を開きかけたアルテナの髪にクロエの手がふれ 撫で始める
予想していなかった事態に思わず見上げると 嬉しそうな笑顔を浮かべたクロエと目が合う

アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ
アルテナ
「・・・ぁ・・・・・」
「アルテナ 目を閉じて体を休めてください」
「・・・・・・クロエ」
「はい」
「・・・・・・・・・・・・」

黙ってしまったアルテナに微笑みかけるとクロエはアルテナの目元にそっと手を当て 目隠しをする

アルテナ
クロエ
アルテナ
クロエ
アルテナ
「クロエ?」
「目を閉じてください」
「・・・・・・・分かりました」
「閉じましたか?」
「ええ」

返事を聞き 手を外すと再び髪を撫で始める

クロエ

アルテナ
「眠りにつくまでずっとこうしています」
「アルテナ 目が覚めたら お話しを聞かせてくださいね」
「・・・はい」










────────────────────
歩さんよりSS『お出迎え』を頂きました。

飛びつきアルテナ!!
両手を広げて構えるクロエが……意を決して走ってくるアルテナが……
大ジャンプするアルテナと受け止める気まんまんのクロエの図はアンバランスで素晴らしすぎます(笑
でもクロエはちゃんと回転受け止めが出来たようですね。
今までアルテナに何度もしてもらった受け止め方なのでクロエも瞬時にその動きをトレースする事が
出来たのかも。そして「おかえりなさい」というクロエと「ただいま」というアルテナ。
クロエにお出迎えしてもらってアルテナはほにゃあ状態っぽいですね。
そして膝枕の危機が。クロエ、ここは頑張って!(笑

漫画にさせて頂いたバージョンのラストに出てくるキリカは私が勝手に思いついて付け加えさせて
頂きました(汗 門の端からアルテナとクロエのくるくるお出迎えの一部始終を見ていたキリカ。
自分もやってみたいな、と思ったキリカは……、という次第です。
でも、クロエよりも背が低く、かつ今までくるくる回転を体験していない経験不足のキリカさんには……

荘園に帰ってきてクロエとキリカにスリル満点にお出迎えしてもらうアルテナは幸せ者ですね(笑
歩さん、このたびは暖かいくるくるSSを贈って頂き、どうもありがとうございました。

また、SSに漫画を描かせて頂きました。
『お出迎え』 (漫画にさせて頂いたバージョンです)


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