木陰で憩うアルテナとキリカ。
膝枕をしてあげると言うアルテナにキリカはガチガチに固まる。
しかたがないので そっとキリカを引き寄せて優しく包み込んであげるアルテナ。
二人はしばらく無言で寄り添う。


1


そこへクロエも加わり、キリカを真ん中に挟んで三人は樹にもたれて安らう。

クロエとキリカは「其は古よりの定めの名」の詠唱から始まり、
習った歌などを声を合わせて、あるいは代わる代わる謡う。
アルテナは木にもたれて二人の歌を聞いている。
歌声は風のそよぎと木漏れ日の光と交じり合いながらゆったりと辺りに満ちていく。

けだるい眠気に誘われ、いつのまにか眠ってしまうアルテナ。
クロエとキリカはしばらくしてそれに気づく。顔を見合わせる二人。
クロエはこそこそとキリカに耳打ちをする。戸惑いながらも頷くキリカ。
キリカはこわごわしながら木にくずれかかってもたれているアルテナをそっと揺り動かし、
自らの膝にアルテナの頭を横たえさせて、両腕でアルテナの頭を抱える。
クロエはキリカの隣に座り、無造作に草の上に投げ出されているアルテナの手を
そっとアルテナの胸の辺りにそえてあげる。

樹にもたれ直した二人は、声を上げる事無く、目を瞑って辺りを包む風と光の流れに
身を任せる。同じリズムに乗って、わずかに体を揺らす二人。
アルテナは静かな寝息を立てている……


2


……しばらくして目覚めるアルテナ。
目を開けてしばしぼんやりするが、すぐに自分の置かれた状況を把握する。
頭をかしげて二人を見やると、二人は肩を寄せ合って眠っている。微笑むアルテナ。
アルテナはもう一度目を閉じ、心地よいぬくもりに身を任せた……





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『木陰の三人』


クロエの提案でアルテナを膝枕するもおっかなびっくり、なキリカです(笑
まだラフ絵なので後ほど描き直す予定です。


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